2007年7月29日日曜日

慣用色名3

煤竹色 (すすたけいろ) 赤みを帯びた黄みの灰色  r・y-dkGy 9.5YR3.5/1.5
囲炉裏などの煤で煤けて茶色く変色した竹の色。竹は日本に自生する身近な植物のため、青竹色、老竹色、若竹色などたくさん色名がある。

利休鼠(りきゅうねずみ) 緑みの灰色  g-mdGy 2.5G5/1

茶人の千利休にちなんだ色。抹茶のような緑みの灰色。

銀鼠 (ぎんねず) 明るい灰色  ltGy N6.5
銀は「しろがね」と呼ばれ、鼠は無彩色灰色をさす名称であったことから、白に近い明るい灰色のことをいった。英名はシルバーグレイにあたる。

生成り色 (きなりいろ)  赤みを帯びた黄みの白  r・y-Wt 10YR9/1
染色や漂白を施さない素材の自然のままの色。

牡丹色( ぼたんいろ)  鮮やかな赤紫  vv-RP 3RP5/14
兵さん時代の襲の色目に用いられる。

古代紫(こだいむらさき) くすんだ紫 dl-P 7.5P4/6
平安時代以前からの伝統的な少しくすみのある赤みの紫。
江戸紫(えどむらさき) 来い青みの紫 dp-bP 3P3.5/7
武蔵野に自生した紫草で染めた青みの鮮やかな紫。

桔梗色 (ききょういろ) 濃い青紫  dp-V 9PB3.5/13
桔梗の花の色。

群青色 (ぐんじょういろ) 来い紫みの青 dp-pB 7.5PB3.5/11
中国渡来の鉱物顔料、群青の色で、青が群れるを意味する。

瑠璃色(るりいろ) 濃い紫みの青  dp-pB 6PB3.5/11
宝石の瑠璃色。英名はウルトラマリンブルー。

縹色 (はなだいろ) 強い青  st-B 3PB4/7.5
藍染の浅葱の次の段階の色。五色の青に相当する色。

藍色(あいいろ) 暗い青  dk-B 2PB3/5
藍はインディゴでも有名であるが、世界最古の植物染料といわれる。藍色は紺の手前の濃い色をさし、藍染の総称としても使われる。

空色(そらいろ) 明るい青  lt-B 9B7.5/5.5
晴れた日の青空の色。

瓶覗 (かめのぞき) 柔らかい緑みの青 sf-gB 4.5B7/4
藍染の初期の段階の色を表す。瓶を覗き込んだくらい少しそまったというところから付いたと言われる。

納戸色 (なんどいろ) 強い黄みの青  st-gB 4B4/6
江戸時代の流行色。

浅葱色(あさぎいろ)  鮮やかな緑みの青  vv-gB 2.5B5/8
藍染の浅い段階の色。藍染は薄い段階では緑みを帯び、濃くなるにつれ、紫みを帯びてくる。浅葱よりわずかに薄いものを水浅葱という。

新橋色(しんばしいろ)  明るい緑みの青  lt-gB 2.5B6.5/5.5
明治に入り使われるようになった合成染料の鮮やかなターコイズ系の青。
鉄色(てついろ) ごく暗い青緑 vd-BG 2.5BG2.5/2.5
藍染の色で、緑みのある青をいう。

青磁色 (せいじいろ) 柔らかい青みの緑  sf-bG 7.5G6.5/4
中国から平安時代に伝わった磁器、青磁の色。
若竹色(わかたけいろ) 強い緑 st-G 6G/7.5
若い新鮮な竹の色。
緑青色(りょくしょういろ) くすんだ緑 dp-G 4G5/4  飛鳥・奈良時代から使われている緑色顔料・孔雀石の色。「ろくしょう」ともいう。

2007年7月17日火曜日

慣用色名2

常磐色(ときわいろ) 濃い緑 dp-G 3G4.5/7
 一年中葉の色が変わらない常緑樹の濃い緑指した色。英語ではエバーグリーン。

萌黄(もえぎ) 強い黄緑 st-YG 4GY6.5/9
  草木が萌え出る色。
鶯色(うぐいすいろ) くすんだ黄緑 dl-YG 1GY4.5/3.5
  鶯の羽毛のようなくすんだ黄緑。
鶸色(ひわいろ) 強い黄緑 st-YG 1GY7.5/8
 マヒワという雀くらいの小鳥の羽毛の色。
海松色(みるいろ) 暗い灰みの黄緑 dg-YG 9.5Y4.5/2.5
  海藻の海松の色。江戸時代、年配向けの色として流行った。
黄檗色 (きはだいろ) 明るい黄緑 lt-YG 9Y8/8
 ミカン科の黄檗の木の皮をはがすと内側に鮮やかな黄色の層があり、黄色の染料や薬として使わ れてきた。
刈安色(かりやすいろ) 薄い緑みの黄 pl-gY 7Y8.5/7
 植物染料の刈安の色。
鬱金色 (うこんいろ) 強い黄 st-Y 2Y7.5/12
 ショウガ科植物の根茎の染料。英名はターメリック。
朽葉色(くちばいろ) 灰みの赤みを帯びた黄 mg-rY 10YR5/2
  落ち葉が枯れて朽ちていく色。
山吹色(やまぶきいろ) 鮮やかな赤みの黄 vv-rY 10YR7.5/13
 山吹の花の色。
琥珀色(こはくいろ) くすんだ赤みの黄 dl-rY 8YR5.5/6.5
  宝石の琥珀の色。
柑子色(こうじいろ) 明るい黄赤 lt-O 5.5YR7.5/9
 蜜柑の一種。
代赭色(たいしゃいろ) くすんだ黄赤 dl-O 2.5YR5/8.5
 鉄分である酸化鉄の赤い土の色。

2007年7月16日月曜日

慣用色名1

栗色(くりいろ) 暗い灰みの黄赤 dg-O 2YR3.5/4  栗の実の皮の色。

檜皮色(ひわだいろ) 暗い灰みの黄赤 dg-O 1YR4.3/4

檜の皮のような色。

煉瓦色(れんがいろ) 暗い黄赤 dk-O 10R4/7
西洋建築に使われたレンガの色。

黄丹(おうに) 強い黄赤 st-O 10R6/12
黄丹という顔料の色。

海老茶(えびちゃ) 暗い黄みの赤 dk-yR 8R3/4.5
 えびは元々「葡萄」と書き、平安時代には山葡萄の暗い赤紫色であったが、その後、海産物の海老と混同されて現在のような茶色となった。

弁柄色(べんがらいろ) 暗い黄みの赤 dk-yR 8R3.5/7
 インドのベンガル地方から伝わった顔料から名がついたといわれている。

鳶色(とびいろ) 暗い黄みの赤 dk-yR 7.5R3.5/5
江戸時代の流行色。鳶の羽に似た濃く暗い茶色。

朱色(しゅいろ) 鮮やかな黄みの赤 vv-yR 6R5.5/14 天然の硫化水銀顔料朱砂の色。

茜色 (あかねいろ) 濃い赤 dp-R 4R3.5/11
 藍と並ぶ最古の染料。

蘇芳 (すおう) くすんだ赤 dl-R 4R4/7
 飛鳥、奈良時代から使われている染料。マメ科の蘇芳の芯材と実からとる。

紅梅色 柔らかい赤 sf-R 2.5R6.5/7.5
 紅梅の花のようなピンク。

珊瑚色 明るい赤 lt-R 2.5R7/11  
 古くは宝石として装飾品や、砕いて絵の具に使われていた。

桜色(さくらいろ) ごく薄い紫みの赤 vp-pR 10RP9/2.5
 紅花染めの最も淡い色。桜の花の色。

鴇色(ときいろ) 明るい紫みの赤 lt-pR 7RP7.5/8
 国際保護鳥である鴇の飛ぶ姿に見られる美しい風切羽や尾羽の色。

2007年7月7日土曜日

XYZ表色系

 色を光の三原色(R,G,B)の加法混色の比率の数値で表す、光原色、表面色、透過色すべてに使える混色系の代表的な色彩体系。

 CIE(国際照明委員会)では、標準化のために等色実験使われるR,G,Bの光を定めている。

 R (赤原色) =700nm
 G (緑原色) =546.1nm
 B (青原色) =435.8nm

XYZ表色系では、この混合量のR,G,Bを代数変換して架空の刺激値XYZとするのだが、これを三刺激値という。しこし、この三刺激値の量では色がわかりにくいため、それらの値を比率にして、色度座標x,yに表して、xy色度図として表す。

NCS

NCSは「Natural Color System」の頭文字で、スウェーデン工業規格に制定されている心理的尺度による知覚量を用いた表色系。色を見てその類似度で表す。
 へリングの反対色説の有彩色4色(黄、赤、青、緑)と無彩色(白、黒)の6主要色の類似度で表す。

任意の色(F)は次の式で表すことができる

  F = w + s + y + r + b + g = 100
  (色=白+ 黒+黄+赤+青+緑=100)

また、白黒を感じさせない主要4色の理想的な色(純色)をクロマチックネス(c)といい、下記のように4主要色をまとめて表すことができる。

  F = w + s + c= 100
  (色=白+ 黒+純色=100)

色相と色相環
 色相(Φ)はへリングの反対色説の6主要色のうちの有彩色、黄、赤、青、緑の4色で色相環を4等分し、時計回りに隣り合う色との間をその類似度で表す。
 R20B →  Bが20%、Rが80%


NCSの等色相断面図